EIGRPとOSPFとBGPとメリット・デメリット:NW
ルーティングプロトコル
EIGRPとOSPF
EIGRPとOSPFのメリデメは以前に記載しておりますが、つたない文章だったので書き改めます。
EIGRP
メリット:収束が速い。CPUやメモリの消費が少ない。設計が簡単。
デメリット:Cisco独自のプロトコル。プロトコルの概念が難解。
OSPF
メリット:マルチベンダー環境で使用できる。プロトコル自体は単純。
デメリット:収束が遅い。CPUやメモリの消費が多い。設計が複雑化する。
そもそも、EIGRPとOSPFはどう違うのか。
EIGRPは拡張型ディスタンスベクタ型プロトコルで、OSPFはリンクステート型プロトコルです。
根本的なルーティングの考え方が違っています。
OSPFはエリアMAPを作成し、ルータ間がどう接続されているかを把握します。
EIGRPは2つ先のルータまで把握し、どう接続されているかを把握します。
そのため、OSPFのほうがCPUやメモリを消費し、構成変更後のルーティングテーブルの収束にはEIGRPより時間がかかるのです。
ただ、現状ではCPUやメモリを細かく制御しないといけないほど逼迫していないので、それほど困らないでしょう。
また、収束時間についても、Graceful Restartなどの機能で収束しなくても通信が継続できる技術があるためそれほど困ることはないと思います。
設計については、設定できる内容がEIGRPは少なく、OSPFは多いため設計が複雑化します。
上記を総合しお客様にとってのメリット・デメリットを考慮すると、提案するときはOSPFのほうがしやすくなるでしょう。
BGP
BGPはディスタンスベクタ型プロトコルになります。
プロトコルに制限が多く難解なのですが、しっかり設計すると収束も早く、切り替えも早く、ルーティングの制御も簡単です。
ただし、拡張性があまりないので頻繁にNWが追加・削除されるような環境では使えないでしょう。
例えばですが、サーバセグメントを追加削除したりするような場所では難しいと思います。
総合的に考える
BGPはNWが固定化された場所で細かくNWを制御したいような環境で使うのに優れていると思います。
OSPFはマルチベンダー環境でNWの追加・削除が行われるような環境で使うのに優れています。
EIGRPはCisco環境でNWの追加・削除が行われるような環境で使うのに優れています。
上記を考えると、BGPは組織間のNWのやりとりに向いており、OSPFやEIGRPは組織内のNWのやり取りに向いていると考えられます。
RIPについては6台以下くらいのNW機器でやりとりするのであればいいのではないでしょうか。
(私が見たのは、DC間がブロードキャストNWにある時のLoopBackの伝達に使われていたくらいです。)
総評
つらつらと表面的なことを書きました。
メリデメを説明しろといわれたら表面上こう答えたら多分大丈夫です。
それをふまえた上で、OSPFやEIGRPやBGPをさらに勉強すればしっかりと受け答えもできるでしょう。