現行踏襲:体験記
現行踏襲
現行踏襲とは
現状動いてる機能を残してガワだけ新しくするようなことです。
保守切れなどでのハードを更改するときによく使われます。
良くも悪くも一度みんなが納得して決定したことであるはずなので、そのまま使いましょうということなのです。
メリット
納品物である書類関係について、前回を踏襲して作成していますと言われれば、0からレビューする必要がなく時間の短縮になります。
流れと変更点だけみたらよく、言葉のあげあしとりも前回問題なかったのでいいですよねって感じで終われます。
デメリット
記載内容について改良をしたい場合になぜそれが記載されているのか不明な場合です。
自分は必要ないと思っているが、お客様が必要だと思っている場合や、謎の力が働いてしなくてはならないことだったりするものです。
その場合に、更改前のものにかかわった人達にヒアリングしないといけなくなり、場合によっては重要人物とコンタクトとれずに改良できなかったりします。
そうなると悪習としてその文章が残り続け、消した時の影響がわからなかったりしてしまい、いらないと思って消したら、実は裏でこっそり動いてたものを止めたりするものだったりしてて、大問題に発展したりするわけですね。
体験
私が体験したのは、手順書の〇〇を記載するという作業について、必要・不必要議論が発生した場合に、どうしてそれをやっていたのか確認する必要があるという問題でした。
前回は取得していたが、判定や後で使われた形跡もなく、お客様が見ている様子もありませんでした。
そのため、削除しようとしていたのですが、ものいいがついてしまい、そもそもなぜ、記載していたのかを確認する必要があるのではないかと言われてしまったのです。
もちろん、作成者に確認しにいったのですが、経緯は忘れたけど必要と言われたから記載したといっており、その必要と言ったのが誰かわからないと言われてしまいました。
そのため、削除して提出したのですが、その必要と言ったのが実はお客様で、お客様の上司が仕事を(しているふりを)するためのデータとして必要だったという落ちでした。
そのため、削除はできず記載しなおしました。
また、今後起きないように、お客様都合の取得と変更履歴に残しておきました。
総評
SNSでは現行踏襲は魔法の言葉扱いされていますが、それはヒアリングが足りてないだけでできないものはできないと伝えきれてないのが問題なんでしょう。
わからないのがダメと言われるのであれば、課題管理表で細かくわからない部分と理由を記載して発注者責任をとってもらわないといけないはずです。
私の場合は小さいシステムで手順書の問題だけですんだので、実際わからなかったところで何もおきてないし、気にせず残してたら私みたいな体験は生じなかったのでしょう。
怒られましたがいい体験をさせてもらいました。
現行踏襲には悪いイメージがなかったので。